洋楽で驚いた時代の話

かつて洋楽には「驚き」があった…

#2「驚き」の無くなった理由は? Part2

それでは、「驚き」の無くなった要因の二つめ。

 

②バンドが減った。

1970年代は、やはり1960年代を席巻し1970年に解散したビートルズがポピュラー音楽の世界において、色々な意味で基本となり、多くのロックバンドの目標となった。

 

出発点が作曲も演奏もでき、歌も歌えるビートルズであったため、それに追いつき追い越せとばかり、自分たちで曲を作り、自分たちで演奏をするというスタイルのグループが増えた。

つまりハードルが上がっていたのだ。

 

その中で、各グループが演奏技術を競い、ハーモニーを競い、ヴォーカルを磨いた。

また、たとえソロであっても自分のバンドを持っているアーティストが増えた。

 

それぞれのバンドにはしっかりとしたバンドアンサンブルがあって、それぞれ個性的な演奏を披露した。

そういった中で、時には驚くべき演奏や楽曲が生まれていった。

 

それは、今のコンピュータを使った作曲や演奏に比べれば、かなり手間暇のかかる作業だったに違いないが、それだけに個性の違いがはっきりと出たし、苦労した中で生み出された楽曲の凄みというのは違った。

 

けっきょくは、あのドラムの凄い音やエレクトリックギターのエモーショナルな響きはコンピュータには再現できないということだ。